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お茶美----✨第22話✨-----

05-28,2021

今日は、
高畠じゅん子ヒストリー第二十二話
「お茶美」をお届けします。

作画「かわいこちゃん」(BL出版)を引っ提げ、

全国の書店を100店舗を巡って見えたこと、

それは、自分の立ち位置と、

「もっと絵を頑張りたい」という気持ちだった。

とにかく絵を勉強してみよう!と思った私は、

美大を目指したことのある高校生なら誰もが知っている

「御茶ノ水美術学院」通称、お茶美の社会人クラスに通うことにした。

しかし、私は、そこがそんなにすごいところだと知らず、

通いやすいという理由で飛び込んだので、

実際授業が始まっておったまげた。

教えてくれる先生が、ほぼ、東京藝大出身だったのだ。

「あの、私、そういうレベルで習いにきている人じゃないのですが……。大丈夫でしょうか?」

不安になりながら、毎週土日、6時間通った。

全然大丈夫じゃなかった。

絵の基本といえば「デッサン」なのだけど、大きく分けて大切なポイントが2つある。

1つ目は形、2つ目は光だ。

モチーフの形がしっかりとれて、光の濃淡がつけられれば、

デッサンになるのだ。

初め私はやみくもに描いていた。

みたまま、かいた。

すると先生が、多分その時描いていたのは、レモンだったと思うのだが、

「高畠さんは、この影の色とこっちにできる影の色、どっちがくらいと思う?」

と質問された。

私の目から見て、それは同じだったから

「同じですと答えた」

すると、先生は

「デッサンはね、みたまま描くのではないの、

むしろ本物以上に本物に見えるようになる

ことを目指して描くのよ。

だってありのままであれば写真でいいわけだから。

まず、頭の中で光を設定して描きなさい。

なぜそこに影ができるのか、

理屈を考えて影の濃淡を変えていきなさい。

見えてなくていいの。理論的に考えれば自ずとわかるはず」

目から鱗だった。

なるほどーーーー!!!

これってむしろ文系の頭より理系の頭の方が向いているのではないか?!!

そりゃ私、絵が下手なはずだよーと感心していた。

さらに面白かったのは、

そうやって理論的に描かれた絵が、没個性なのかと言ったら、むしろ逆。

めちゃくちゃその人が表れてしまうという事実。

お茶美では、毎回描いたら棚にならべて、先生が講評するのだけど、

一番見たくない自分がそこに炙り出される。

「横着者」「せっかち」「大体でOKな甘さ」まぁ絵に出るわ出るわ。

いいところはね、特にそういう時は見えてないってのあるけど、

お昼休憩とか、泣きましたもんね、マジで笑。

でも、この練習は結構やっててよかったなぁとおもうのが、

ある日、動物園に行って、ちょっと動物を描いてみたらね、

昔より断然形がとれるようになっておったのです。

で、そのことを高畠純先生や、黒井健先生にちょっと話したところ。

「そろそろ、お茶美やめた方がいいかもね。

絵本の絵が描けなくなるよ。

どっちかというとおおらかな面白さがある人

なんだから、絵本やりなさいよ」

と言われたのだ。

それで私はお茶美をやめた。

2年の間に、デッサンがほとんどだったけど、

平面構成とか、模刻、アート思考の授業なんかもとっていて、

まぁこれがどう役にたつのかはいまだに謎?!だけど、

36歳にして、学生に戻ったような感覚。

すごく良い時間だったなぁーと思う。

て、ことでつづきはまた次回〜


お楽しみに〜🌟

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